introspection

取り留めのない考えごとを忘れないための内省的日記

『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』を観て

ポケモンの映画を劇場で観たのはかれこれ10年ぶりくらいになるのかな。結論から言うと、とても良かったよ。まだ公開初日なのでストーリーの内容については触れないけれど、思ったことを適当に書き残しておこうと思う。

 

最近は興行収入的にも不調が続いていたポケモン映画。今年はアニメの放映開始から20周年という節目の年でもあり、映画公開前のプロモーションなんかをみても制作サイドの本気度の高さが伺えたね。「この映画に賭けるんだ」という気概を感じたよ。

 

トーリーは賛否両論あるかもしれないけれど、個人的にはすごく感動した。首藤剛志が生き返って脚本を書いたみたいだったよ。でも、俺のようにポケモンと共に育ってきた二十代の大人が感動するのは、当たり前といえば当たり前なんだ。なぜなら、この映画は恐らく、そういう層に向けて作られているから。

 

だから、今の子供たちが今回の作品を観てどう思ったのか、というところはとても気になる。『ミュウツーの逆襲』や『ルギア爆誕』といった初期のポケモン映画作品は、子供には少し理解の難しい「自己存在」や「他者との共存」という普遍的なテーマを物語の深層に仕込んでいたけれど、それでいて、子供たちへの訴求力も持ち合わせていたという点で、紛れもない傑作だった。

 

この「新しい世代への訴求力」というポイントが、長年愛されるコンテンツを作っていく上では、恐らく最も重要だ。なぜなら、人間は子供の頃に大好きだったものを、そう簡単には忘れないから。そう、人間っていうのは基本的にみんな懐古主義者なんだ。でも、作り手が懐古主義に走り出すと、コンテンツは時の流れと共にどんどん縮小していってしまう。古いファンっていうのは、いずれオジサンオバサンになって死んでしまうからね。だから、文字通り、世代を超えて愛されるコンテンツを作るには、常に新しい世代のファンを取り込んでいかなきゃならない。

 

たぶんそういうことをポケモンの作り手の方たちはよく分かっていて、今までのゲームやアニメ作品をみても、新規性を求めるマインドは色濃く現れていた。でも、今作はどうだったろうか。確かに新しかった。新しかったのだけれど、その新しさは、子供たちに訴求する新しさだったのだろうか。

 

何にせよ、良い作品であることは間違いないので、子供たちにもこの作品の良さが伝わってくれればいいなと思う。そして、この先もポケモンが世界中で愛され続けるといいな、とも思う。

 

余談だけれど、エンドロールを観たら、過去のポケモンアニメに関わっていたスタッフの名前がクレジットされていたりして、胸が熱くなったよ。