introspection

取り留めのない考えごとを忘れないための内省的日記

就職活動を終えて

今月の初旬にとある企業から内定を頂いて、就職活動を終えることにした。このエントリでは、恐らく仕事を辞めたがっているであろう未来の自分のために、就職活動の思い出を記しておこうと思う。記事の最後に、来年度以降就職活動に臨む方へのアドバイスも少しだけ書いておいたから、良かったら参考にしてね。

 

就職活動の初期段階では、外資コンサルティングファームやメガベンチャーを中心に選考を受けていた。これらの企業にみられる高額の年俸や完全実力主義の評価制度なんかが、当時の俺の目にはとても魅力的に映ったんだな。そうして就活を進めていく中で、四月の初旬にとある外資系コンサルから内定を頂くことが出来た。その会社は新卒一年目の社員にも約700万円という高額な年俸を支払う一方で、「Up or Out」という言葉で表される非常にシビアな実力主義の根付いた会社だったんだ。面接でも「志望動機」や「学生時代のエピソード」といった日系企業でよく聞かれる質問は全くなく、「君に1億円を渡すので、それを100億円に増やすビジネスを考えてください」といったケーススタディから、市場規模の推計といったフェルミ推定など、論理的思考力や構造把握能力を測る質問がほとんどだった。正直、俺にはコンサルティングファームを志望する明確な動機なんて無かったし、学生時代のエピソードとして語れるような貴重な経験もしていなかったから、こういう独特な面接形式が俺にとって有利に働いたのかもしれないね。

 

ただ、俺はこの会社の内定を辞退したんだ。理由は色々あって、日系企業の選考が始まるまでに内定承諾書を出す必要があったのもそうだし、Vorkersで元社員の口コミを観て不安になったのもそう。でも、一番大きかったのは、選考を通してずっと感じていた違和感だったのかなと思う。面接官の方々は非常にロジカルで賢そうにみえたけれど、彼らと会話をしていく中で「自分はほんとにこういう大人になりたいのかな?」という疑念が浮かびはじめたんだ。簡単に言うと、彼らからは人間味や心の温かさといったものをあまり感じなかったんだね。また学生が甘いこと言ってるよ、と思われてしまうかもしれないけれど、そういう「人間ならでは」の部分を蔑ろにして働くつもりは全くないんだ。なぜなら、今後AIのような技術の進歩に伴って、人間にしか出来ない仕事というのは相対的にどんどん少なくなっていくだろうと考えるからだね。ではそもそも、AIと人間の違いは何か?ということについて考えた時に、以下のようなことが言えないだろうか。AIはロジックで動くけれど、人はロジックでは動かない。どんな人でも、最終的には自分の感情に従って意思決定をしているのだと思うし、そういった観点から考えれば、人を動かしたり、人と協働するためには人の感情を慮ることが絶対に必要になる。つまり、これらの点をしっかりと踏まえた上で行動することで、人にしか出来ない仕事というのは自ずと見つかってくるんじゃないかな。俺は何歳になってもAIに仕事を奪われたくはないし、だからこそ、個々人の感情や思考というものを第一に尊重したいと考えているんだ。

 

話が逸れてしまったけれど、そんなこんなで俺は初めて貰った内定を捨ててしまったんだ。この時から、俺の就職活動には暗雲が立ち込めはじめた。難関といわれる外資系コンサルの内定を獲得したことで、俺は天狗になってしまったんだな。この調子で行けば日系企業も間違いなく受かるだろうと、高を括っていたんだ。しかし、その後の結果から言ってしまえば、メーカー、商社、金融、全て惨敗だった。何社落ちたかなんて数えきれないくらいに落ちまくった。当時の俺にはその理由が全く分からなくて、精神的にもかなりやられてしまったね。でも、今考えると答えは単純明快だ。それは外資系企業と日系企業の人材に対する考え方の違いにある。外資系企業と違って、日系企業は応募者の熱意や会社への想いといったものを非常に重視する傾向があるね。それは転職ありきのキャリアパスを奨励している外資系企業と異なり、日系企業が長期勤続による従業員のキャリア形成を目指しているからだろう。リクルートや野村のような例外こそあれど、基本的に日本の企業というのは社員に定年まで働いて欲しいと考えている。だからこそ、志望動機の浅い俺のような学生は容赦なく落とされるんだろう。

 

就職活動が行き詰まる中、俺は一度立ち止まって自分の本当にやりたいことについて考えてみることにした。その際に助けとなったのが、このブログだったんだ。恥ずかしくて非公開にしているエントリも沢山あるけれど、このブログには自分の好きなものや自分の正しいと思う考えが詰まっていた。まあ、そんなものを読んだところで、結局自分が本当にやりたい仕事なんてものは見つからなかったのだけれど。でも、ブログを読み返したことで、自分が長年考えてきたことを思い出すことは出来た。それからは、面接の場でも青臭さ爆発で自分の考えを語りまくった。これが出来るようになってから面接で落とされることはほとんど無くなったし、落とされたとしても「この会社は合わなかったんだな」と納得できるようになったね。そんな風に就職活動を進めていく中で、心から「ここで働きたい!」と思える企業に出会ったんだ。そしてエントリーシートから最終の社長面接まで一貫して自分の考えを妥協なく伝え続けた結果、晴れてその会社から内定を頂けることになった。人事の方から後で聞いた話だけれど、マニュアルで用意した答えでなく、自分の考えを自分の言葉で率直に伝えていた点を社長や役員の方々が高く評価してくれて、採用に至ったとのことだった。

 

とまあ、こんな感じで紆余曲折がありつつもなんとか無事に就職活動を終えることが出来たわけだね。自分としては納得のいく結果だし、入社を決めたからには全力で頑張りたいなと思ってはいるけれど、やってみたらやってみたで辛いことは沢山あるだろうな。精神的にタフな方ではないから、仕事を辞めたくなっちゃうこともあると思う。そんな時は、内定を頂いた時の喜びとか、承諾書に判子を押して入社を決めた時の気持ちを思い出して、もう一度立ち上がることが出来るといいね。就職活動で壁にぶち当たった際にこのブログが助けになったように、このエントリが将来の自分の助けになることを願って、長ったらしく書いてみたよ。

 

最後に、就職活動を控えた皆さんにアドバイスを残しておきたい。具体的な方法論などは挙げだしたらキリがないので、最も重要だと思うことを一つだけ記しておく。それは、この手の就活に関するアドバイスを参考にしすぎない、ということだね。俺みたいな内定者や社会人数年目の先輩が訳知り顔で「就活ってのはなあ、」と助言をくれることがあると思うけれど、そんなものは話半分に聞いておけばいいと思う。就職活動ほど他人の成功体験が参考にならないものはないからね。俺は自分の好きなことを仕事にするという方向で後半の就活をしたけれど、これが全ての人にとって正解とは当然限らない。だからこそ、自分にとっての正解は自分で見つけるしかないんだと思う。その助けになるのは、自分が過去の経験の中で培った価値観だったり、自分が将来実現したいと思う理想だったりするわけだね。そうやって見つけた自分の本当の気持ちから出る言葉というのは、多少拙くてもきっと面接官の心に響くものになるんじゃないかな。

 

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